インフルエンザとは

|

インフルエンザの定義は、

「強い全身症状から始まり、主に軌道を侵し、強い感染力により短期的に速やかに流行が拡大するインフルエンザウイルスによる急性の伝染性感染症」 

です。

A型、B型、C型とあり、有名なところとしてはA香港型、Aソ連型など、その年によって流行するウイルスが異なります。最近では鳥インフルエンザの人への感染が隠れた驚異となっていますが、インフルエンザウイルスは姿を変えることもあります。

インフルエンザの具体的な症状としては、39度以上の発熱、頭痛、関節痛、筋肉痛などの強い症状、喉の痛みや鼻水の症状が見られます。子供や高齢者などの抵抗力が弱い世代は、脳症、肺炎、気管支炎などを併発する恐れもあります

インフルエンザが子供に与える影響の考え方は3つあります。

インフルエンザそのものが子供に与える影響

インフルエンザワクチンが子供に与える影響

インフルエンザ特効薬タミフルが子供に与える影響

 

1 インフルエンザそのものが子供に与える影響

インフルエンザは大人が動けなくなるくらいの影響があるだけに、抵抗力が低い子供では、さらに脳症や心筋炎など、とても危険な合併症があります。毎年、国内で100~200人程度がインフルエンザに関連する脳症で死亡していると推測されています。

インフルエンザ脳症は主に6歳以下の子供に発症します。脳がふくらみ頭の中の圧力が上がることで脳の機能が低下し、意識障害等をおこします。インフルエンザ発症から数時間から1日で発症し、死亡率30%、後遺症25%ととても重い病気です。

 

2 インフルエンザワクチンが子供に与える影響

インフルエンザワクチンの影響、つまり副反応の中には強いアレルギー反応を引きおこす場合がありますが、重い障害や死をもたらす可能性は極めて低いようです。

よくある副反応は注射した部分の痛みです。これは10~64%で起こり、痛みは2日程度続くことがあります。子供の場合は、予防接種後6~12時間後に発熱し、1~2日続く場合もあるようです。

アレルギー反応としては、卵アレルギーの人は予防接種を控えるべきと言われています。それはワクチンの培養が鶏の卵で行われているからです。

 

3 インフルエンザの特効薬・タミフルが子どもに与える影響

タミフル投与後に異常行動を起こして亡くなったという事故が大きく取り上げられ、国を挙げてその因果関係について調査されました。一時期、子どもにはタミフルを投与してはいけないことになりましたが、2006年の国の見解によれば、現段階では、それらの異常行動等については、インフルエンザそのものによる脳炎・脳症の可能性もあり、タミフルの副作用とは断定できない、としています。

製造元のロシュ社においては、タミフルの安全性に関する見解は、インフルエンザの脳炎などによる症状の起きる可能性と、タミフル服用後に出てきた症状の起きる可能性には差がない。したがって、タミフルを飲んだからそういう症状が出やすくなるとはいえない、としています。

そういうわけで、子どもだからタミフルは危険だということにはなっていないものの、服用するしないにかかわらず、子どもはインフルエンザ脳症を発祥しやすいことから、保護者が適切に看護することが必要です。

ちなみにタミフルの効果があるのは、インフルエンザ発症後48時間以内となります。

ちなみにタミフルはインフルエンザ発症後48時間以内に投与されないと効果を発揮しません。

カテゴリ